若手弁護士の将来を考える会
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修習生 就職氷河期時代の就活事情 その2

2009年11月11日

前回、新63期修習生の就職活動について触れましたが、今回はその続き。

ひまわり求人求職ナビをご覧になった方ならお判りでしょうが、求職希望者の希望項目欄の中には勤務地を5つまで記入できるようになっています。

その中で東京での勤務を希望する求職者が、全体のおよそ85パーセントにのぼります。
又それ以外でも首都圏並びに関西都市圏に希望が集中しており、やはり仕事の数・多岐性・規模、そしてなによりも需要の多さを勘案した当然の結果かと思います。

 それに照らし合わせますと、弁護士偏在の解消も一つの目的として始まった増員策ですが、思うような結果をもたらしていないのではと考えざるを得ません。

 かたや希望勤務地欄に『どこでも』と記入されている方も相当おり、就職難時代の切実さを感じさせられます。
 
 いずれにしましても、修習生の皆さんが無事希望する就職先に落ち着けるようお祈りするのみです。

Wakaben管理人

修習生 就職氷河期時代の就活事情

2009年10月14日

今年度新司法試験に新たに合格され,修習生となられる新63期2000名超の方々の就活が,予想通り?早くもヒートアップしている模様です。

今年から一元化された日弁連のひまわり求人求職ナビを見てみますと,すでに600名を越える方々が登録されており,これは単純に見ても修習予定者の3割以上が求職登録をしている計算になります。
すでに4大事務所などから内定を貰っている一定数を差し引けば,当然就職未定者の中に占める登録者の割合は一段と高くなりますし,今後も求職登録者の数は増え続けるでしょう。

就職難と言われ始めて久しいわけですが,明らかに年々就活の開始時期も前倒しされてきておりますし,それだけ修習生の皆さんの危機意識が非常に高いものであると痛切に感じます。

一 昔前であれば就職浪人など考えも及ばないような状況だったものが,新司法試験の始まった60期以降はその様相も一変,二回試験まで2ヶ月をきった新62期 の方々の中にも相当数(真偽のほどは定かでありませんが当の修習生から3割程度が未定との話も聞いています。)の就職先未定者がいると聞きます。

60期以降,常に前倒しで採用してきた煽りもあるのでしょうが,基本的に個人経営個人商店が大半を占めるこの業界ですから,大量増員に見合う受け皿が無いことは明白であり,このような状況になることは想像に難くなかったはずです。

7割合格の謳い文句に踊らされた挙句に就職先が無いなんて本当に洒落にもなりませんが,今や『ハイリスク・ローリターン』の代名詞とまで言われる司法試験,優秀な人材がすでに司法試験チャレンジを回避し始めているとの話もあります。

はたしてこの先,魅力溢れる人材の流出を食い止める方策は見つけられるのでしょうか?
弁護士界の将来を占ううえで避けて通れない問題ですよね,弁護士会役員のみなさん!

Wakaben管理人

弁護士から政策秘書へ・・・これってどう?

2009年9月10日

今回の総選挙で多くの新人議員が誕生したことを受けて需要が高まっているのでしょうか,就職難問題に頭を悩ます弁護士会がここぞとばかり?に政策秘書に関する説明会を企画,応募もすでに80名を越す大盛況のようです。

事務局では「就職対策やるわけではなく・・・」と言ってはおりますが敢てそこに言及するあたり,かえってそれを鵜呑みにする気にはなれません。

需要と供給のバランスで,本人が納得づくでなる分には問題ありませんが,弁護士としての活路からの回避的発想に起因したものであるならば,おそらく失望を覚える人が多く生まれるものと考えます。

管理人の友人にも政策秘書が何人か居りますので業務の実態についてはある程度知っておりますが,検討される皆さんが政策立案や立法業務が仕事の大半と考えているとすればそれは大きな間違いと声を大にして申し上げたいと思います。

基本,政治家は選挙に勝ってなんぼの世界ですから,普段からの後援会活動は決して疎かにできません。

それに伴う雑務の割合は相当なものになりますし,議員会館内で執務していたとしても政党事務局や院内事務局と議員との連絡係やらパーティー券を持って企業を廻ったりやらと,およそ政治そのものとはかけ離れた部分での活動が大半と肝に銘じるべきでしょう。

地方選出議員であれば「政務の為,地元を留守にしておりまして・・・」と多少言い訳ができますが,首都圏の議員にはその手は使えませんので,この傾向は首都圏近郊を選挙区とする議員ほど強くなるようです。

いずれにしましても弁護士の活動の選択肢が増えること自体は良い事ではありますが,政策秘書を目指される皆さんにはくれぐれもその仕事の中身をよく吟味した上で慎重に決定していただきたいと思います。

Wakaben管理人

歴史的政変

2009年9月1日

皆様ご存知のとおり,民主党が衆議院480議席中,実に308議席を獲得,圧倒的過半数を以って政権交代を成し遂げる結果となりました。

55 年体制以降,ほとんどに於いて政権与党として君臨してきた自民党が事実上終焉を迎えたと言ってもよいほどの劇的な結果ではありますが,これは偏に官僚主導 型政治がもたらした様々な弊害に起因する閉塞感の蓄積と一筋の光明さえ見出せない将来に対する不安が今回マグマとなって大噴出したものと考えられるのでは ないでしょうか。

すでに国民の政治不信は,そう簡単には払拭できないところまできておりますし,これからの政権を担う民主党に対してもマニフェストをどこまで完遂できるものか,そのチェックの目は当然厳しいものとなるはずです。

まずはお手並み拝見という事で,民主党の皆様方には,決して民主党が選択されたわけではなく,削除的に考えていった結果の帰着に過ぎないことを肝に銘じていただき,奢ることなく頑張っていただきたいと思います。

翻って弁護士の世界はと言いますと,法科大学院が一人悪者状態で増員問題も表向きは沈静状態にありますが,その実なんの解決にも到っていないのが現状で,事実62期生の就職状況も惨憺たる状況にある事は隠しようもございません。

需要と供給のバランスからいっても,毎年2000人からの弁護士が輩出され続ける現状では,競争原理のもと,単に就職難に留まらず既存弁護士の淘汰にも拍車がかかることは必至ですし,その際の閉塞感たるや如何なものかは想像に難くありません。

来るべき時には,膨らみ続ける閉塞感の打破を旗頭に若手弁護士が中心となって今回の政権交代劇のような弁護士会の劇的大変革が行われることとなるのかどうかは非常に興味の湧くところでございます。

何れにせよ「若手弁護士の将来を考える会」としましても,風を読むことの重要性を改めて考えさせられた今回の劇場型選挙第二幕でありました。

Wakaben管理人

量刑の難しさ

2009年8月13日

先日,全国初の裁判員裁判が被害者参加の中で行われました。

検察側の求刑16年に対して懲役15年の判決となりましたが,これは今までの判例よりも多少なりとも重い判決になるのでは?と言う大方の予想通りのものだったのではないでしょうか。

義に厚く情に流されやすいところが多いと言われる国民性からいっても,証言台に立った遺族の涙ながらの訴えを聞こうものなら心情的にそちらに傾斜してしまう事は想像に難くありません。

無責任に言わせていただくと,忠臣蔵のような「あだ討ち」的事案の時に,裁判員が心情的にどちらに傾斜し,どのような量刑判断をするのか非常に興味の湧くところです。

今後は,検察側弁護側双方ともに情に訴えるテクニックと言うものがより多くのウェイトを占める形となりますし,ドラマや映画に出てくるような「劇場型裁判」に変わっていくのかもしれません。

間違いないのは,そのテクニックに惑わされずに客観的判断をしなければというプレッシャーを抱える裁判員の方々が,やはり一番大変だと言う事です。

Wakaben管理人

成人年齢引き下げ

2009年8月4日

法制審議会・民法成年年齢部会は成人年齢を18歳に引き下げるべきとの最終結論に到り,早ければ次期通常国会で成立する可能性も出てきました。

改正には年齢要件を定めた200弱にも及ぶ法律にも影響が出るわけですし,拙速な審議での見切り発車だけは避けていただきたいと痛感します。

個人的感想ですが,高校がほぼ義務教育化されている今,該当年齢者である高校3年生のほとんどが親の庇護下にあるわけですし18歳という年齢は微妙に感じます。

くれぐれも自分の都合で権利のみを振りかざし,義務・責任には頬かむりをするような似非成人の大量発生を防ぐべく,教育現場の皆さんや家族をはじめ,地域ぐるみでの連携指導がより重要かと思います。

そういえばここ暫く「近所のうるさいおっちゃんやおばはん」の存在って見かけなくなりましたね。 今こそ復活の時では?

Wakaben管理人

世代交代の波

2009年7月17日

千葉31才,横須賀33才,松阪33才,奈良も33才・・・

みなさんこれが何か,お解かりですか?

そう!最近のそれぞれの首長選挙で当選した新市長の年齢なんですね。

特に新横須賀市長になった吉田さんは,自公民相乗りの対立候補者に勝ったわけでして,既成政党の枠組みを越えて今の政治の在り方を変えて欲しいという強い民意の現われではなかったのかと感じます。

併せまして,千葉市や松阪市・奈良市の選挙結果の背景にも,今の政治の閉塞感の打破や世代交代を強く願う有権者の期待が導きだしたものがあるのではないでしょうか。

今年2月に行われた東京弁護士会役員選挙において,『若手弁護士の将来を考える会』も,やはり弁護士業界の閉塞感打破・世代交代を訴えて,30代の2名の役員候補を擁立させていただいたわけですが,期待したような結果は導き出せませんでした。

果たしてそれは,閉塞感打破に資する物を候補者たちがまだ充分に持ち得ないと判断する,叱咤激励の評価のためなのか。

或いは有権者たる弁護士自身が,まだ閉塞感自体を感じ得る状況になく,時期尚早であったためなのか。

いずれにしましても,近い将来に弁護士会にも世代交代の波が訪れる事は必然であり,その時期到来に備えより一層の精進を新たに誓うwakaben管理人でした。

Wakaben管理人

足利事件と飯塚事件

2009年7月10日

足利事件と同じ『MCT118』と言う方法のDNA鑑定の結果が有力証拠となって死刑判決が下された飯塚事件。

現在弁護団が再審請求の準備を進めてはいますが,残念な事に判決を下された当事者たる久間三千年元死刑囚は一昨年10月の死刑執行によって,すでにこの世に存在されておりません。

併せて,再鑑定の為の試料保存の問題もありますから,再審請求の結果がどう出るかは,是非興味をもって見守りたいと思います。

他方,6月29日付東京新聞は,当時の足利事件に関する報道は鑑定制度への疑問を指摘する視点も無く当初から菅谷さんを犯人視したものであったと検証しており,再審開始の決定は,司法の敗北であると同時に,大手メディアの敗北でもあるとまとめています。

いずれにしましても,司法関係者・報道関係者はこれを契機に今一度,無罪推定の原則の尊重を肝に銘じなければならないと痛感いたします。

Wakaben管理人

検察審査会制度

2009年7月2日

新生検察審査会制度,大々的PRでスタートした裁判員制度の影に隠れた形で,地味~にスタートしました。

今までは審査会の議決に法的拘束力は無く,一部の例外を除いて起訴・不起訴の決定権限のすべてが検察の手に委ねられていたものが,これからは「起訴相当」議決に法的拘束力が与えられることになったわけです。

これによって,起訴・不起訴の判断基準の不透明感は多少なりとも払拭されることでしょう。

しかしながらそこでまた一つ障害?が・・・

裁判所から指定された起訴に廻る弁護士には当然如く捜査権は付与されないので,検察官の協力は必須となります。

不起訴の判断を起訴に覆された検察側は当然面白いはずもなく,その反発感情やメンツが大きな壁とならないよう願うしかありません。

Wakaben管理人

DNA再鑑定

2009年6月18日

先日,DNA再鑑定の結果,足利事件犯人として服役していた(今となっては服役させられていたが正確ですが・・・)菅家利和さんが,再審開始決定前に刑の執行停止という異例の措置によって釈放されました。

菅家さんにとって,奪われた17年という歳月はけっして戻ってくるものではありませんが,それをいくらでも取り戻すべく,今後は充実した人生を送られるよう祈るばかりです。

ところで,菅家さんのように精度の低い旧DNA鑑定結果を主証拠とした有罪判決によって,いわれの無い罪で自由を奪われている受刑者が,他にもいる可能性については否定のしようのないところです。

是非,検察当局には,不要なメンツなどは捨てていただいて,能動的に徹底した再鑑定による精査を望みたいと思います。

Wakaben管理人